子供時代に家庭環境のストレスから身を守るために、感情のスイッチを切って心を無にしてひたすらやり過ごすという防衛反応をとっていた人は結構いると思います。
でも実はこの感情を切る、無になるというのが、心理的には最もやってはいけないストレス対処法なんです。
本当は外に出さなければいけないものを内側に押し込め抑圧し、全てなかった事にして平気なフリをする。
そうしないと生きてこれなかったからこそ、子供の頃の自分はその戦略を取っていたわけですが、メンタルデトックスにおいて、自分を無にして感情を感じないようにしていた分の心の毒の処理って本当に大変なんです。
昔、感じないようにしていたものはずっと体内に残り続けているので、いつか覚悟を決めて出さないといけないのですが、私の経験からも、そして内観仲間の体験からも、かなりのたうち回って出すことになると思ってください。
決して脅かすわけじゃなく、我慢してしまった人って、本来出すべきものが抑圧されたまま、体の隅々に深く入り込んでしまっているので、その抑圧している蓋を開けて外に出ていくまでにかなりの苦しみを伴うんです。
感情を切る、無になるというのは子供が考える最も手っ取り早い自分を守る方法なので、私もこの技を実家にいた18年間ずっと使い続けてしまいましたが、この技を使っちゃった人は普通に反抗期とかがあった人の何倍も苦労して毒を出すことになるので、それ相応の強い覚悟で挑んでください。