認知行動療法の一つの事例として、とても分かりやすいカウンセリング動画があります。
心屋仁之助さんの公開カウンセリング動画です。
基本的に悩みを抱えている人というのは、認知の歪みにより、表向きの自分と本当の自分が大きくズレてしまっています。
それをあぶり出して、その人の本音を引き出すのがカウンセリングなのですが。
認知行動療法って、具体的にどうやるのか分からないという方は、ぜひこの動画を見てみてください。
人間がどれだけ自分を守るために、認知を歪ませ、嘘をつき、自分を正当化するためにもっともらしい理由を捏ち上げるかが、よく分かる動画です。
認知行動療法は、最初は病院やカウンセリングルームなどで、お医者さんやカウンセラーの先生に手伝ってもらいますが、やり方のコツを掴んだら、あとは自分でやっていきます。
自分の歪みを自分で見つけ、それを自分で直していくのです。
今回紹介した動画のように、他人に指摘されると自分を客観的に見ることが出来、多くの気付きが得られますが、一人でやっているとなかなか気付けないものなのです。
だから、私も毎日習慣として自分の思考と行動に意識を向けるようにしています。
パーソナリティ障害は簡単に治るものではありませんが、根気と時間さえかけていけば、徐々に回復していきます。
そして実は、この心屋さんの動画。
たぶん公開カウンセリングなので、公に言っても大丈夫なレベルに調整されていると思いますが、この男性が抱えている結婚が出来ない本当の理由には、一切触れられていません。
心屋さんは、この男性が外堀から埋めている言い訳(理由)を少しずつ剝がしていっていますが、本当にこの方が向き合わなければいけない問題は、もっと深いところにあります。
さすがにそれを、たくさんの人が見ている前で公開するのは酷だと思ったのでしょう。
でもそこをやらないと、この男性は一生結婚することは出来ないと思います。
クローズドの個別カウンセリングやグループカウンセリングだと、そこを徹底的に掘られるので、途中で体調が悪くなる人が続出するくらい疲弊しますが、自分と向き合うというのはそういうことです。
これをやれるのは、本気で自分と向き合う覚悟が出来た人だけ。
親に埋め込まれた呪いや、歪んでしまった人格を立て直すことがどれだけ大変か、私は身をもって知っているので、安易に人には勧めていません。
表向きは、結婚できないとか浮気とかセックスレスとか仕事が・・・とか。
人ってこうやってどこまでも自分を庇うんですよね。
鎧をまとって、嘘をついて生きてるの。
嘘は鎧だから、そのうち体が重くなって倒れます。
この男性が本当に向き合わなければいけない問題は何だと思いますか?
ここが分かるようになると、一気に人間という生き物が面白くなります。
(少しだけヒントを言うと、この男性が本当に向き合わなければいけない相手は、彼女ではなく自分の母親。
そして、この男性は幸せになったら困ると思っているから、潜在意識がブレーキをかけて、幸せになろうとすると、自ら破壊している状態に陥っています。)
自分と向き合うとは、自分の中にある潜在意識に溜まった余計なゴミを捨てること。
そして、そこに付随する感情感覚を徹底的に感じ、解放すること。
これだけです。