自己投資としてメンター(指導者)をつける人が多いですが、最も最悪な自己投資の失敗は、メンターを間違うことです。
私もメンターを決め、その人を徹底的にモデリングするということをやってきましたが、モデリングする対象を間違えると、本当に人生丸ごと詰みます。
メンターを間違えない唯一の方法は、その人の人格と認知を見ることです。
これは言うまでもありませんが、「社会不適合者」はメンターからは真っ先に除外すべき対象です。
社会不適合者は、社会に適応できない一方で、豊かな才能と高い能力を持っていることが多いので、つい憧れたりモデリングの対象にしがちですが、問題なのは社会不適合者は恵まれた才能の裏で、膨大な生きづらさを抱えているということです。
人はその人の良い部分だけを都合よくトレースすることは難しく、その人の人格にも必ず影響を受けます。
なので、人を見る時は必ずその人が抱えている闇の部分も見た上で、本当にその人に憧れるのかをしっかり精査してください。
凄い人に見えるのは表面だけで、実態は闇だらけということもよくあります。
一見凄く見える社会不適合者をメンターにしてしまうと、その人と一緒に自分も歪んでいき、気が付いたら手遅れになっていることがよくあります。
もしそんな人と長年一緒にいたなら、今度はサンクコストの呪縛(ここまでついて来たんだから、今更離れられない)で、関係性を精算するのに、また膨大なエネルギーを使います。
たまに私に憧れてくれる人もいますが、絶対に私をメンターにはするなと、特に若い人には言っています。
確かに憧れる面もあるかもしれませんが、私は基本的に友達やパートナーがいない、社会性や協調性がない、ベースが奇人変人のまま40代に突入しています。
本当にこんな人間になりたいですか?と(笑)
その人の理想論を真に受けるのではなく、現実を見て判断する目を持って欲しいのです。
これから未来を生きる若者には、私と同じようにはなって欲しくないので、ぜひ歪んでいない人をメンターにして欲しいと切に願っています。
数は圧倒的に少ないですが、優良なメンターは探せば必ず見つかります。
私は今はメンターにしている人と、ただ活動が面白くて(または応援したくて)純粋にフォローしている人をハッキリ分けているので、そこを混同して認知が歪まないようにかなり気を付けています。
なぜこんなことをわざわざ書いているかと言うと、本当にこの歪みの部分に真剣に向き合わないと、人生の後半が一気にしんどくなるからです。
何を学ぶかよりも、誰から学ぶのかが大切だとよく言われますが、歪んだ人から学びを受けると、恐ろしいほど自分も一緒に歪んでいきます。
例えば、「家族など持たない方がいい」という考え方のメンターの下にいたら、「家族」への捉え方のベースが歪んでしまい、一生結婚できなくなる可能性があります。
この時、40歳すぎてやっぱり家庭が欲しいと思っても、手遅れになることがあります。
もしかして、自分の考えは間違っていたのではないかと思い始めたある日、突然社会から取り残されたような感覚になり、温かい家庭を持って、かわいい子供がいて、幸せそうに生きている人ばかりが目につくようになります。
そして、そういうものを手に出来なかった自分を悔いても、もう遅いということがあるのです。
(これは実際に私が経験した実話です。イオンモールのフードコートで幸せそうな家族を見て、泣いてしまったことがあります。笑)
心の問題は放置したら、年々深刻になります。
認知というのは、一度歪んだら直すのがとても大変だからこそ、最初から歪まない相手を選ぶことが大切なんです。
もちろん、どんな人でも多少のズレはあるし、歪みがゼロの人なんていません。
問題は致命的なズレがないかどうか。
少なくとも、そのメンターに対して「この人ちょっと人間的に問題あるよね」と感じたことが、何度もあるようならアウトだと個人的には思っています。
そういう意味で、私もメンターには全く向かない(笑)
だってもし相手が私のような人間になってしまったら、どれだけ生きづらいか、私自身が誰よりも知っているので、こんな人間をまたもう一人生み出してはいけないと、本気で思っているからです。
メンターの選び方や具体的に何を見て判断したらいいかは、明確な基準があるのですが、それは長くなるので、また別の機会に書きたいと思います。