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内観の記録。その他。

スペシャルな出会いじゃないと嫌な人たち

2日連続で書いたシンデレラコンプレックスの話で、もう一つ書いておきたかったことがあるので、さらにその続きです。

 

 

これは自己啓発セミナーの講師ではなくて、私が頻繁にグループカウンセリングを受けていた時に参加者さんの中でよくあった事例なのですが、今まで自分を磨くことにコミットして来た人たちに共通していたのが、

 

「これだけ時間とお金をかけて自分を磨いたんだから、たくさん待った分、スペシャルな出会いじゃないと納得出来ない症候群」に陥っていることなんです。

 

最初聞いた時、えっ?って思いましたよ(笑)

 

 

とにかくこのタイプの人が言うのは、学校とか職場とか今いるコミュニティとか、身近なところで出会うのは嫌というもの。

 

私は職場結婚じゃなくて、まだ見ぬ運命の人と結婚したいの!という謎の価値観なんです。

 

 

とにかく今自分が生活している圏内の身近なところでカップルになるのが嫌だと言うんですよね。

 

ましてやマッチングアプリとか出会い系なんてもっと嫌だと。

 

 

そうなると、じゃあどこで出会うんですかね?

 

私だって人生で一番最初の恋愛は、高校1年生の時にたまたま席が隣になった同級生男子でしたけど。

 

 

そして世の中の多くの人が、だいたい身近なところで出会ってカップルになってると思うんですけど。

 

つまり、いつか現れるであろう運命の人のためにひたすら自分を磨き続けたから、そんな自分に相応しい人とじゃないと、恋愛なんか出来ないというわけなんですよね。

 

 

ちょっと待ってくれ。

 

あなた恋愛の経験値いくつよ?

 

 

自分を磨くことについては淡々とやってきたかもしれないけど、パートナーシップにおける経験値は積んだのかい?というのが私が一番問いたいところで。

 

 

恋愛というのはそれぞれステージがあって、全く恋愛経験のない人が0だとすると、一人付き合うごとに1ずつ恋愛のステージが上がっていくものだと思うんですよね。

 

もしくは一人の人と長く付き合って、その付き合った年数分だけ経験値が上がっていくみたいな。

 

 

だから実際に恋愛をして自分の経験値も上がっていって、それで身近な人ではない運命の人と出会いたいというなら、まだわかりますよ。

 

でもこのシンデレラコンプレックスに陥ってる症候群の人たちというのは、淡々と自分を磨くことはしていても、ほとんど恋愛経験は積んでないんですよね。

 

 

だってほとんどの時間は、自分のところに相手が奇跡的にやって来てくれるのを待ってただけですから。

 

 

自分は磨いていたかもしれないけど、恋愛という面では実践の舞台にほとんど立っていない。

 

ということは、恋愛のレベルとしては1とか2くらいだと思うんですよね。

 

 

そんなレベルの人が理想通りの素敵な人に、そんなに簡単に出会えると思います?

 

まずは、身近な職場の人とか同じコミュニティにいる人とか、自分の周りの人で気が合いそうな人と付き合ってみて、恋愛そのものの経験値を上げる方が先じゃないかなと。

 

 

残念ながら、恋愛というのは同じ経験値同士でしか釣り合わないので、仮に自分が恋愛レベル1にいるとしたら、相手も同じレベル1の人と付き合って、レベル1同士で修行するしかないんですよね。

 

 

自分が恋愛においては未熟だとしたら、その未熟な者同士が付き合って、お互いに成長してレベルを上げていく。

 

そんなイメージなんですよね、私の中では。

 

 

だから大事なのは、たしかに自分は磨き続けたかもしれないけど、今のあなたの恋愛の経験値はどれくらいですか?ってところ。

 

そっちの現実を見る必要があると思うんですよね。

 

 

だって精神的に成熟して豊かな人生を歩んでいるから、恋愛もうまくいくと思ったらそんなに甘い世界ではないので(笑)

 

世の中の多くの人が身近な人とカップルになるのは、お互いが恋愛レベル0とか1からスタートするからであって、まずはそこから始めないと理想ばかりが大きくなって、誰とも付き合えなくなっちゃうからなんです。

 

 

じゃあ、「私はこれだけ自己投資をして自分を磨いてきたんだから、今更低級庶民とは付き合えないわ!」みたいなプライドを持ってる人たちって、どういう心の問題があるのかと言うと。

 

このプライドが高い人たちの根っこにある思い込みは、「私には価値がない。だから価値のある人だと思われたい。」

 

 

つまりベースは無価値感です。

 

これがあるから、レベルの高い人たちと付き合いたがるし、自分を磨くことにも時間をかける。

 

 

マッチングアプリなんて使ってる人たちとは一緒にされたくない。

 

何かもう根っこから全部おかしいんですよね。

 

 

そしてもう一つ。

 

理想論を言い続けてる人って、その理想の中にずっといることで自分を守っている面もあるんですよね。

 

 

実際に告白するのが怖い、自分を受け入れてもらえないのが怖い、フラれるのが怖い、あなただけは無理とかキモイとか生理的に受け付けないとか言われるのが怖い。

 

 

だから永遠と理想を言って実際に行動しないで、その自分の理想の世界に自分を置き続けて、ずっと傷つかないように守っている面が多々ある。

 

でもそこを乗り越えないと、そんなことばかりやっている間に本当に人生終わっちゃうんです。

 

 

怖いのはみんな一緒なんですよ。

 

私だって告白して黒歴史をいくつも持ってるんですから(笑)

 

 

自分を磨いてるからあとは待ってたらいいって、都合よくないですか?

 

自分から動かなければ傷つかなくていいし、こんなにラクな話はない。

 

 

だから、そもそも何でこんな理想論を信じてしまったのかというと、それは自分にとってその理想論が都合がいいから、メリットがあるからに他ならないと思うんですよね。

 

 

これは待つという言葉じゃなくて、選ばれる自分になるみたいな言葉を使ってる人も同じです。

 

自分のことを選んでもらうために自分を磨く。

 

 

自分を磨いていれば、いつか選ばれる。

 

そのいつかっていつですか?

 

 

そもそも選ばれるのを待ってるのって他人基準だし、主体性ゼロですよね。

 

そんなことしてないで、自分から行けって(笑)

 

繰り返し私が言いたいのはそこです。

 

 

なので、今回言いたかったことのまとめとしては、

 

 

自分は自己を磨いて人間的に価値を積んでいるから、スペックの高い理想通りの人じゃないと嫌だとか言ってないで、まずは身近な人と付き合って恋愛の経験値を上げる必要があるということ。

 

仮にどれだけ自分を高めていたとしても、自分の恋愛レベルが1だったら、同じレベル1の人としか釣り合わないこと。

 

大事なのは、どれだけ自分が高みを目指すかじゃなくて、どれだけ相手と対峙してパートナーシップにおける現場での実践を積んできたか、どれだけパートナーと向き合ってきたかの場数の方だということ。

 

 

この辺の現実をしっかりと受け止めて、再度自分と向き合って欲しいなと思います。