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内観の記録。その他。

おばあちゃんの思い出

 

今朝のドラえもんSP「おばあちゃんの思い出」

 

大好きな作品だったのに、大切なものが全部なくなってしまっていた。

 

旧作では、おばあちゃんが登場した瞬間から涙腺が崩壊するのに、新作ではあの独特の空気感すべてが失われていた。

 

 

一番重要な公園での喧嘩シーンもごっそり無くなっていたし、

 

おばあちゃんがのび太のために、花火を探し回るシーンもほぼカット。

 

 

後世に残して欲しい名シーンほど、大人の事情によって削られていく現実。

 

大山のぶ代時代のドラえもんは、日本語をとことん大切にし、毎回言葉の繊細さを本当に細部までこだわって作っていたから、今それが無くなってしまったのは、とても残念に思う。

 

 

特に、おばあちゃんの思い出は、台詞の独特の間、おばあちゃんの声や佇まい、そして表情、のび太との接し方、ストーリー全体の哀愁などが、

 

子供にもはっきりと伝わる形で美しく描かれていただけに、それが一つも再現されていないのは、本当に残念だと思った。

 

 

今の子供たちにも、ぜひオリジナル版を見て欲しいな。

 

散々泣かされた後の、最後のトドメ。

 

「誰がのびちゃんの言うことを疑うものですか」

 

 

ここで涙する度に、ああ私はまだちゃんと人の心を持った人間なのだと再確認していたのだけど、

 

大切なものが全て削がれた作品には、正直何も感じなかった。

 

 

おばあちゃんの思い出

帰ってきたドラえもん

ぼくの生まれた日

 

これだけは、ストーリーを変えないで欲しいな。

 

 

私は、おばあちゃんにとても大切にされ、かわいがってもらったので、おばあちゃんの話にはとても弱い。

 

 

敬老の日にお小遣いで祖父母のために買った洋服。

 

プレゼントした翌日、

 

「ねぇ見てこれ、孫にもらったのよ~。」


と、嬉しそうに近所中に自慢して歩いていた。

 

 

「あんたの孫は優しくていいねぇ。」と言われると、

 

「そうなのよ。もうかわいくてねぇ。」

 

顔をシワくちゃにしながら、おばあちゃんはそう言っていた。

 

 

泣いちゃうよね。

 

ほんの短い間でも、私に愛情を注いでくれた人がいたから、私は今まで生きてこれたのかもしれない。