今から14年前、友人から「凄い人がいるから見に行かない?」と誘われて、横須賀までその凄い人を見に行った。
そこにいたのは、当時小学5年生の小さな女の子で、若干11歳なのに弾き語りで自分の人生について歌っていた。
とても11歳とは思えない歌唱力と表現力。
両親に捨てられて、祖父母に引き取られたものの、家に自分の居場所はなく、常に孤独だと言っていた。
随分苦労してるんだなぁ。
気が付いたら、彼女の歌を路上で聞いていた大人たちが、みんな泣いていた。
「生まれたあとは全部自分の責任でしょう。だから私はあゆみを幸せにするよ。」
そうか。
私は今世、自分を幸せにすることを学んでいるのか。
それが、腑に落ちた瞬間だった。
今もどこかで歌を歌ってくれていたらいいなぁと、時々彼女のことを思い出す。