自分をデフォルメして何らかの価値を感じさせないと、自分の存在を認められない、表に出れない、そのままの自分でここに居ていいと思えない人が本当に多くてビックリする。
そしてこれが不幸の始まり。
「ありのままの自分に価値はない」という思い込みがある人は、だいたい子供時代に親に否定されたか、親以外の周りの大人に否定されたか、学校や社会、コミュニティで自分の居場所がなかった人が多い。
中には、親から「本当はあなたを産むつもりじゃなかった」という暴言を吐かれた悪質なケースもある。
こんなネガティブな記憶が自分の中に生き埋めにされたままになっていれば、それはありのままの自分に価値など感じるはずがない。
真の幸せとは、そのままの自分でここに居ていいと思えること。
これが腑に落ちると、もうそれだけで幸せで他に何もいらなくなる。
そこに演出なんかいらないし、逆にデフォルメすればするほど本当の自分と乖離して、より歪みが大きくなる。
ありのままの自分で堂々と生きられない人を見ると、この期に及んでまだそのままの自分を認めてあげられないのか、まだそんな低いステージにいるのかと思ってしまう。
若者ならともかく、40歳を超えていたらもう絶望的であり、どうしてその歳になるまで自分を放置し続けてきたのかと問いたくなる。
子供時代に親にありのままの自分でいることを許されなかった人は、ずっと自分の権利を剥奪され続けてきたってことよ?
つまり今でもずっと親に主導権を握られたままになっているということ。
こういう自分を救い出す作業をやらないで、今ある目先の痛みだけ端的に取り除きたいという人が本当に多いけれど、それは無理な話だし、
仮に一時的にその痛みが取れたとしても、根本的な問題が解決していなければ、その痛みは後々さらに酷くなって結局再発するんです。
ありのままの自分を受け入れられないということは、人生のスタートラインにすら立てていないということを自覚して、「私はこのままの自分でここに居ていい」と思えるようになるまで、自分と向き合うこと。
ありのままの自分には価値がないし、そんなものは誰も求めてないから、デフォルメしたものを出さなきゃ。
そんな事をやっているから、どんどん人格が歪んでいくんです。